大御堂だより


円成(えんじょう)

お知らせ / 今日の一言 -


円成とは仏教辞典によると円満に成就することとあります。
寺院などで大きな行事や諸堂落成の折には、
「今回の行事が」または「諸堂建築が」無魔(ぶま)円成し、などと使われます。
つまり何の障害もなく願ったとおりの物事が円満に成就し、完成したことを指します。私たちの生活に於いて、昨今は魔ともいうべき、戦争犯罪、天変地異など不測の事態などが多発し安心していられません。
こうした中で私たちの人生の目標達成、円成を望むことは安易なことではありません。
自分の力ばかりではなく仏天のご加護なくしては円満成就は望めないのではないでしょうか。
お大師様は、三十帖策子に円満実性といっております。
円満実性とは真実なるもの完成されたものという意味ですが、
私たちがそれに向かって不断の精進を続けて行くところに本当の円成があるのだ、
といっておられます。
戦争などない世の中になりますよう祈り続けましょう。